~美容とアンチエイジングについて~
AGEは終末糖化産物のことであり、老化を促進する物質のことです。糖とタンパク質と結びつくプロセスを”糖化”といいます。この時にできる悪玉物質がAGEです。そして糖化はタンパク質を茶褐色にします。少し表現を変えてみると「あなたが飲み物や食べ物として、それに含まれた糖を口に入れるとその糖が血液と共に全身を駆け巡りくっ付くタンパク質を探すのです。そしてくっ付いた糖がタンパク質を褐色にします。」ということです。もちろん糖(ブドウ糖)は体が利用する主要なものです。特に赤血球はブドウ糖しかエネルギー源とできないし、脳もケトン体というものが無ければ通常はブドウ糖をエネルギー源とします。しかし過剰なブドウ糖は体に害を与えるということなのです。
ではこのAGEがどうやって肌のシワに影響するのか。皮膚の80%近くはコラーゲンで出来ています。この弾力性のあるコラーゲン繊維を所々で橋を架けて繋いでいる「架橋結合」というもので肌は成り立っています。そして肌の奥にAGEが溜まると、その色のために肌が黄色っぽくくすみます。
更にコラーゲン繊維の機能が低下し、硬い皮膚となりシワが出来易くなります。加えて、架橋結合が増えるとシワがよった皮膚は引っ張ってもすぐには戻ろうとしなくなるのです。
このコラーゲンというものは体内で最も多いタンパク質であり、骨、歯、筋肉、靭帯、軟骨、眼とあらゆる部位にあるものです。なのでコラーゲンを保つことが全身の健康にも関わることなのです。コラーゲンを多く含んだAGEをグルコスパンといいます。これを作らせず、その架橋結合を増やさないことが美肌には大切です。「お肌の曲がり角は25歳」と言われるのは「25歳を過ぎるとコラーゲンの生成量よりも破壊量が増え、顔に最初のシワや小ジワが出来る」という説と一致すると思います。因みにこのグルコスパン、組織の弾力性を失わせると先程お話しました。これは血管も例外ではありません。血管の弾力性が失われて硬くなると高血圧の原因にも心疾患の要因ともなります。又、2型糖尿病の一因ともなるのです。この様に組織の弾力性を保つことは、美容やアンチエイジングのみならず、あなたの健康維持のためにも必要なことと言えるのです。
であれば尚更、AGEの摂取をなるべく減らすことが必要だと思うのですが、あなたはどう思いますか?
次にこのあなたを老化させ、肌にくすみやシワを増やし、体のあらゆる部位の健康に悪影響を及ぼすAGEがどういう時に出来るのかについてお話しましょう。
タンパク質と糖質とを高温加熱調理によって黒や茶色に変色したところ、つまり変質させてしまったタンパク質のところです。あなたが「おいしそう」と思うところにもたくさんあります。きつね色に焼きあがったパンケーキ。プリンにかけてあるカラメル。ワッフルやトーストの焼き目。焼き菓子たち。
それはビスケットやクッキー、せんべいなどできれいな焼き色のついた部分にもあります。そして高温の油で揚げたポテトチップス、フレンチフライ、唐揚げ、とんかつの茶色い部分にも。直火で焼いた肉や魚や野菜の黒く焦げた部分。鉄板やフライパンで焼いたり炒めたりして茶色くなった部分。
一例を挙げれば、フライパンで玉ねぎを炒める時「玉ねぎがキレイなアメ色になる迄よく炒めましょう」というのはよく耳にします。オニオングラタンスープなんかも玉ねぎが甘くなって美味しいですよね。これは玉ねぎをカラメル状になる迄炒めるということなのです。料理でよく用いられる、この加熱により褐色状に変化することはメイラード反応と呼ばれますが、これはアミノ酸と糖が結合したということなのです。そうです、AGEを作っていることになるのです。このカラメル化したものというのは、砂糖と一緒に加熱した肉や魚の黒く焦げた部分なのです。ですから、焼き鳥や焼き肉、魚の照り焼き、うなぎの蒲焼等々は言うまでもないでしょう。
また、バーベキュー等のソースには糖の他にグルタミン酸ナトリウムが含まれているといいます。更に肉を焦がしたりする調理では神経伝達物質であるグルタミン酸ができます。グルタミン酸はアミノ酸の一種でありアミノ酸が集まってできているのがタンパク質です。少し話が逸れましたが、このグルタミン酸、白い結晶で化学調味料の原料です。有名な旨味調味料として長年販売されていますし、使ったことがある方も多いのではないでしょうか。昔はこれを使うと頭が良くなるという噂もあった程です。しかし、これが大量にあると脳の細胞が興奮しすぎてしまうのです。当然”旨い”と感じ脳が報酬と思い込みどんどん欲しくなります。こういう”快楽”を与えるものはある種、中毒症状を呈しもっともっととなります。
これ以上言及していくと”炎上”しかねないので控えますが、大体”美味しい”と思う市販のドレッシングやソース、たれ、調味料には「果糖ブドウ糖液糖」と「グルタミン酸ソーダ(MSG)」が大量に含まれているものが多いです。気になった方は買う時に成分表示を見てみると発見できるかもしれません。
余談ですが「砂糖」ではなく、何故「果糖ブドウ糖液糖」なのか。それは砂糖より安価だからです。原料はたいてい米国や中国の遺伝子組み換えトウモロコシです。このトウモロコシは家畜の飼料やバイオエタノール燃料の原料となるものです。それから作られるシロップが果糖ブドウ糖液糖というものなのです。これがまた中毒症状があるので、一度口にすると「もっと、もっと」と欲しくなる糖なのです。
“甘くて美味しい!” ”安くて嬉しい!”ものには、それなりのワケがあるのです。
話を元に戻しますが、やはり焦げたものは食べずにおいた方が良いと思います。昔は「焦げた物を食べるとガンになる」と言われたようですが、それは一生に何トンも食べなければガンにはならない、ということで決着が付いたのですが、現在はAGEの問題で再注目されています。でも肉を焼いたり炒めたり高温調理する時、2つの発ガン性物質「複素環アミン」と「多環芳香族炭化水素」ができます。前者はアミノ酸と糖とクレアチンが高温で反応する時にできて、肉の表面に付着するとのことです。バーベキューや焼き肉で網から肉の脂肪と肉汁が下の炭に落ちてもこの2つの物質はできてしまうのです。そして、付け加えるならば後者の他の発生源は車の排気ガスとタバコの煙なのだといいます。約160℃以上の高温で
調理すると肉は全てこの種の発ガン成分を作り出すそうです。だとすれば、わざわざ外食メニューで「炙り~」というものを積極的に選ぶ価値は低いと思っています。TVでも「この美味しそうなハンバーグやステーキの焼き目が堪りませんね」という様な食リポをよく耳にします。気持ちは充分分かるのですが、表面に黒い焼き色を付けずにレアかミディアムレアにしてもらった方が良いと思います。
では”生”ではどうなのか。肉や魚は生でも多少のAGEが存在すると言われます。それをわざわざ焦がすと更にAGEを増やすことになるのです。焦がさない、カラメル状に炒めない等に注意して調理する工夫をしてみてください。ちなみに60度くらいで行う低温調理も加熱する時間が長いのでタンパク質が完全に変性して、私達の体で使えなくなってしまうため、最良とは言えないようです。
ではどうすればいいのか。焼いたり炒めたりする時は160度くらいを上限にしてオーブンやグリルの温度を設定して調理をすると良いようです。あとは煮る、ゆでる、蒸すという調理も利用する。そして自分の体を高血糖にしないように「糖」の過剰摂取に決別することが必要です。
あなたの美容と歯のために出来ることから始めてください。
いかがでしたか、今日のお話。
やってみて確かめてみるのも良し、こんなものがあるのだなと知見を広めるのも良し、自由に使ってください。一つ一つ取り組む意識があなたの健康をより確実なものとしていきます。